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@erekinet
2018/10/14

ミンコタ ウルテラ112 72インチ モーションセンサー誤認調整

淡水、ソルトと大きく二つの商品ラインの中で最も高額なエレキ、それがこちらのウルテラ112ポンドです。



当店の修理作業台のあるエリアだと天井が低くて作業できませんので、この長さだといつもフォークの先で仕事します。

市販の中で最もロングなシャフトレングスである72インチで、これまでの最長シャフト60インチだとバウから海面まで届かなかった25ft超クラスのバウが高い艇でも使用可能なモデルで、さらにこのクラスの高出力モーターだと手で上げ下げすること自体が相当腕力に自信がないと重労働でそのうち使わなくなってしまうのですが、ウルテラは付属リモコンからボタン操作一つで自動でエレキの上げ下げが行え、不安定なバウで重労働をしなくても済む、と特にご年配の方々には重宝されるフラッグシップモデルです。

ところがこの自動で上げ下げする機能が時にトラブルになるのは、ありがたい機能の恩恵の反面ですね。

今回は全くうんともすんとも言わなくなったとお困りのお客様からの作業ご依頼です。

事前のヒアリングから、このモデルのウィークポイントである上げ下げ制御を行うトリムモーター周りの機械的な故障はなさそうと感じましたので、そうなるとチェックしたいポイントは自ずと絞られてきます。









淡水用で大ブレイクしたウルトレックス もそうですが、このウルテラも従来型のエレキにはない、位置センサーが複数使用されており、今回のトラブルは何らかの原因でエレキの頭脳であるコントロール基板がエレキが今上がっているのか、下がっているのか、という位置情報を誤って認識してしまってエラーを起こしているだけ、というものでした。

詳しい作業工程は明かしませんが、位置センサーからの情報とコントロール基板内にメモリーされた誤った位置情報を一旦リセットする作業でこれまで通り正常に動くようになりました。



こういったテクニカルな部分も当店の商品、価値の一部です。


ミンコタ モーターガイド純正パーツやその他マリン用品、アクセサリーのオンラインストア
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2018/09/12

【 スポットロックが勝手に解除される? 】ミンコタ マグネットセンサーの位置調整

ちょっと問い合わせがありましたので、久々にテクニカルな内容のブログを。
ご存知の方にとっては何てことない内容なのですが、現行のウルトレックスやその前のモデルのフォートレックス、マクサムプロあたりからミンコタのフットコンで採用された、「デジタルマキシマイザー」というコントロール基板があります。
旧マキシマイザーとの一番の違いとしてあるのが、ペダルのON/OFFのモーメンタリースイッチが、マイクロスイッチを使っているか、いないか、という点です。

もちろんデジタルマキシマイザーのモデルには、ミンコタはもちろん、モーターガイドでは現行のX3/5シリーズでも使われているマイクロスイッチというパーツは使われておりません。
マイクロスイッチがないのに、どうやってペダルを踏むとON/OFFを認識しているのかと言いますと、この写真のようなマグネットセンサーが直接コントロール基板上のリレースイッチを制御する仕組みになっています。

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ペダルのモーメンタリースイッチ部のスイッチプレートを踏むと、スイッチプレート裏のマグネットとペダル側のマグネットが近づくことでON。
スイッチプレートを離すとマグネットも離れることになりOFF。

という簡単な仕組みです。


で、お問い合わせいただいたというのはウルトレックスをお使いのお客様で、スポットロックで自動停船状態にあるのに突然スポットロックがOFFになる、というもの。
拝見したわけではないので断言はできませんが、おそらくこのマグネットセンサーの位置不良が原因だと思われます。

スポットロックはとても便利な機能で、好きな位置でペダル部やリモコンのスポットロックボタンを一回押すだけで、その位置をGPSによりメモリーし、操船者が一切のエレキ操作をすることがなくエレキが勝手に位置を保持するような動きをしてくれます。
解除する際も簡単で、スポットロックボタンをもう一回押すか、何らかのペダル操作をするだけですぐに解除されます。

こちらのお問い合わせを頂いたお客様のエレキはおそらく、マグネットセンサーの位置不良が原因となり、スイッチプレートを踏んでいないのにもかかわらず何らかの拍子に微妙にマグネットセンサーが近づいてしまっているという誤認識をエレキがしてしまってスポットロックを解除してしまっているのではないかと思います。

マグネットセンサーはスイッチプレートの方は位置を変えることができませんが、ペダル側は結構かんたんな作りで位置が固定されており、ウルトレックス以前のモデルであっても位置がおかしくなることでスイッチプレートを踏んでいないのに勝手にONになったり、逆にいくらスイッチプレートを踏んでもOFFのまま、ということがよくありました。


踏んでいないのに勝手に動く時がある
踏んでも動作しない時がある
ウルトレックスの場合ならスポットロックが頻繁に勝手に解除される


このような場合はまずこのマグネットセンサーの位置不良を疑ってみてください。
そして、マグネットセンサーの位置の修正のやり方を紹介いたします。


ペダル部の足で踏んでON/OFFする三日月状のスイッチプレート、この下にマグネットセンサーが隠れています。

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スイッチプレートはツメで一か所、軸になる部分で一か所でペダルに固定されています。
ペダルのつま先側を目いっぱい上げた状態にすることでわかりやすいです。
ドライバーの先がツメの部分になり、ここを指で押さえて上面に押し上げることでスイッチプレートは外せます。

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スイッチプレートを外すとペダル側のマグネットセンサーが確認できます。
工具の先の4mm径ほどの円形で黒い物がマグネットセンサーになります。

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マグネットセンサーはマグネットセンサークリップという傘状の部品で保持され、ペダル側へ固定されています。
位置調整を行うにはまずマグネットセンサークリップをペダルから外します。
マグネットセンサークリップはペダル側にパチンと押し込まれて止まっているだけですので、小さめのマイナスドライバーの先などでクリップの外周部をコジりながらペダル裏からクリップの下側を指で押しながら持ち上げます。

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クリップがペダル側から外れるとマグネットセンサーごと持ち上がりますが、マグネットセンサーとコントロール基板を繋ぐ黒いリード2本が繋がってますので、この写真程度までしか持ちあげることはできません。

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マグネットセンサークリップには縦にスリットが入っており、ここからドライバーの先などでマグネット自体の高さを上げることができます。

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高さを下げる時はクリップの上部から押し込むだけです。

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注意点はマグネットの高さを上げる際、マグネットの下から押す格好になりますが、マグネットの下にあるリード線の根本を傷つけないようにしましょう。
リードが断線しますと機能しなくなります。


勝手にONになる=マグネットが近いですので、マグネットを下げる
踏んでもONにならない=マグネットが遠いですので、マグネットを上げる


これはお分かりですよね。

で、一番肝心なところですが、マグネットセンサーの高さ、どの程度がいいの?てところです。
マグネットセンサークリップの下の段と、マグネットセンサーのトップがツラが合うくらいがベストではないかと思います。
これまで↑の方で出てきた写真の高さがちょうどいいくらいかな?
マグネットなので多少個体差がありますので、この高さを基準に1mm程度ずつ上下させてベストな位置が出るはずです。

おそらく、現状で不具合がある方はこのマグネットの高さが全然合ってないと思いますので、一度調整してみてください。
でも全く不具合なくお使いになれている方はマグネットセンサーの部分は結構デリケートで高さもシビアなのでわざわざこの部分を作業する必要はありませんよ。

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2018/09/11

本日の作業 ブルドッグ54 コムキャップASSY交換&ウルトレックス入荷情報(たぶん…)

本日はモーターガイド ブルドッグ54ポンドの修理です。
突然うんともすんとも動作しなくなった、とのことで12Vクラス最大クラスの54ポンド、しかも五段変速ってことで配線焼損かスイッチ焼損か~と思ったら、まったくそうではなかったです。




片方のブラシがブラシカードから脱落…。
そんなことあるのかあ~。

ブラシはブラシカード上のターミナル軸にはんだ付けされているのですが、外れた方のブラシはもちろん、ついているように見えるもう片方のブラシも軸がガタガタ。
どうやら今回のお客様の前のオーナーがかなりハンダゴテで熱を入れたらしくブラシカード自体も熱で弱っている模様、ブラシの再はんだ付けで考えていたのですが、ブラシカード自体が弱っていること、そして以前にモーター内部の浸水したことが影響しているのか、ブラシカード奥の抵抗コイルもはがれて浮きが目立つことなど考慮し、予算が少しかかりますがブラシカードASSYでの交換を提案。
お客様も今回修理して長く使えるなら、とのことで提案を快諾頂き作業を進めました。




54ポンド五段階変速のブラシカードASSYはメーカー廃盤で、ブラシカードがついたコムキャップASSYが現在の最小部品単位。
でも、こんなものがなぜか在庫があってお客様から返答を頂ければすぐに交換ができるのが当店です。


■ウルトレックスの入荷予定について
関空の国際貨物がどうなっているのか、まだ全く不透明なんですが、とりあえずウルトレックス80 45インチ、112 45インチがそれぞれ複数台ずつ9月中に入荷するよう、近々米国を出荷されそうです。
ただし、ご存知のとおり台風の影響で当店のあります大阪の空の玄関口、関西国際空港がほぼ機能しておらず、国際貨物便は通常通りにすんなり荷物がやってくるとは思えません。
おそらく国内の別の国際空港などを経由し、大阪へやってくるはずですので予定はあくまでも予定ということでご理解をください。

こちらは詳細がわかり次第、ご案内しますがもしウルトレックスシリーズをご検討中のお客様がおられましたら、まだ今シーズン中にしっかりと納品ができそうです。









2018/08/01

ウルトレックスのステアリングワイヤー調整

魅力的な高機能が満載なウルトレックス。
しかしながら価格もこれまでのフットエレキの二倍近くな上に、壊れる、ワイヤーがすぐ切れるなどネガティブな情報もあるのもまた事実です。

壊れる壊れないについては従来のエレキでも同じことですが、少なくともワイヤー切れについては当店も一年半ほど販売してきたことでいろいろ事実がつかめてきた様に感じます。

まずワイヤーが切れてしまう主な原因として、メーカー出荷状態のままだとワイヤーのテンションが異常なほどまでに張りすぎているということがあります。



ウルトレックスのワイヤーは従来のマクサムやフォートレックスと全く同じパーツで、従来型だとここまでワイヤーのテンションが張った状態で組まれているようなことはありませんでした。
構造の問題で、従来型だとここまで張ってしまうとワイヤーの終端を固定してます樹脂製のヘッド部、コントロールボックスが引っ張られて破損してしまうからです。




この点に昨年の6月ごろに気づき、当店ではこちらの動画程度までワイヤーテンションを調整した状態で商品の出荷を行っております。
それまで当店出荷の商品で二回、ワイヤー切れのトラブルに遭遇しましたが、この調整を行って出荷して以降は一度もワイヤー切れの報告はございません。


ワイヤーの調整については従来のマクサムやフォートレックスと同じ、ペダル部つま先側下にあります黒い大きなプラスのスクリューで行います。
こちらを締めこみますとワイヤーが引かれてテンションが張り、緩めると逆になります。


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動画のブラケット部ワイヤーカバーを外しませんとワイヤーのテンションを確認できませんが、大体スクリュー四回転~五回転ほどでちょうど良くなります。


ウルトレックスは人間がペダルを踏まなくても自動でステイする動作を行うスポットロック時にワイヤーが切れてしまうことが多いようです。
スポットロック時、非常に細かく左右にモーターを動かすような動作をします、ということはワイヤーが押し引きされる時間、回数も人間が普通に足でペダルを踏んで使うよりもはるかに多くなるはずで、そうなるとワイヤーにかかる負担も大きくなりますので今回のように適切なテンションに調整してあげることで少しでもワイヤーにかかる負担を少なくして使うことがトラブルを未然に防止することになるはずです。


2018/06/07

動画でわかるプロップナットの外し方【モーターガイド編】

修理などで当店までエレキ本体をご送付いただく際、必ずお客さんにはお願いしていることがいくつかあります。
その内の一つが、「プロップを外してもらう」ということです。

プロップがついたまま梱包しますと輸送途中にプロップがハコを突き破ったり、プロップが折れたりといいことがありません。
新品を買っても、大抵の場合はプロップは後からお客さんご自身が取付されるものです。

それ以外にも、釣りの途中にごみやラインなどがプロップへ絡んだりした場合なども、プロップをつけたり外したり、という所作はボートに乗って釣りをされる方なら当たり前のことだと思うのですが、意外なことにやり方がわからない、これまでプロップを外したことがない、という方が大勢おられます。
プロップ回りにトラブルがあると、船を進めることができなくなります。
大きな事故の原因となるケースも考えられますので、エレキを使って釣りをされる方は全員がこの基本的なことを覚えて頂いて水の上にでるようにして頂きたいと考えます。

基本的なことではあるのですがご存知ない方のために代表的なエレキでどのようにすればいいのか、何回かに分けて案内をします。
今回はモーターガイド編。

モーターガイドのツアーTRやFW系以前のモデルに使われている、純正のミミ付きプロップナットの外し方です。
現行型のX3/5シリーズはナイロンナットですので今回の動画は対象外です。



動画内で紹介してますが、本当のやり方は「プロップレンチ」という純正アクセサリーがあります。



レンチ以外に予備プロップナット、シャーピンもついたお得セットですのでもしもの時のためにぜひどうぞ。