修理屋さんの日々の戯言

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ミンコタウルテラ 初の修理and調整

2016.08.25 (Thu)
昨年からじわりじわりとキテます、ミンコタウルテラ。
主にソルトユーザーで、20ft超クラスの艇を所有される、しかもある程度高年齢層のお客様からご注文を頂くケースが多いように感じます。

なんせ高価なエレキ、今日現在の価格は36V112ポンドの72インチが480000円税別、24V80ポンドの60インチで400000円税別とさせて頂いております。
当店でも約1年ほどでそれなりの数を販売してきましたが、ついにやってきた修理のご依頼。
初めてのモデルはいつもドキドキとわくわくが交差する、複雑なキモチです。

なんとなく、このモデルの弱いところなど見えつつありますが今回はこんな状況ということで調整しつつ修理を行いました。




当店のいつもの作業台では乗り切らない、72インチシャフトのため、天井スペースの高いところでフォークの爪に固定して作業しました。




自動で上下架を行うため、不安定なバウまでイチイチ行かずともキャビンからリモコン操作でエレキの上げ下げを行えますので高齢の方も安心というのがこのエレキ。
ですが動画のようにモーターの向きが正しく上がらないと、ベースマウントへモーターがしっかり載りません、危険な状態といえます。

この状況についてはいろいろ調べて、正しい向きにモーターを調整することができることが判りました。
正しくモーターが載れば、このようになります。



あとこれもよく言われることですが、自動でしか上げ下げできないこのモデル、エレキが降りた状態で何らかの理由で上げることができなくなった場合は?
ちゃんと説明書にエマージェンシーモードでの上げる方法の記載がございます。
エマージェンシーモードといっても、ビス3本を外し、決められた部品二点を脱着することで従来モデルのように手でモーターを引き上げることができますのでご安心を。
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配線チューンの盲点

2016.08.20 (Sat)
よく耳にする、「バッテリー~ブラシまで標準より太い配線で一本化」なるチューンナップ。
一見すごくいいことのように聞こえますし、当店へ同じような内容の改造を求められることも少なくありません。
ですが、申し訳ありませんが当店ではこの手の改造についてはメリットよりもデメリットが大きいと判断し、作業を承っておりません。

ヘッド部に配線の接続部がないので、作業性が非常に悪いです。




配線に接続があっても、正しいサイズの端子で正しいサイズの工具を用いて作業すれば、効率低下になりません。
接続部があることで、シャフトのボールベアリングやヘッドの分解作業がこの部分から開始できますが、接続部がないとモーター部から分解するしか方法がありません。
作業性が非常に悪くなります。


太いケーブルは、ケーブルドラムやピニオンのケーブル穴を通すことができません。



そのため、ブラシへの電源ケーブル以外の変速信号線を傷めることに繋がります。
写真では、オレンジとブラウンのケーブルが折れているのが判ります。
ブラウンは直接エレキの動作に無関係ですが、オレンジとグリーンは折れて断線すると、エレキが動作しなくなります。



この手のエレキの作業については、申し訳ありませんが当店ではヘッド部で配線を一旦カット、ヘッド~ブラシ間は標準の電源ハーネスへ戻すことを条件に作業を承っております。


そして普段目に入らないモーター部でもデメリットが。

変速信号線の処理が甘いため、アーマーチュアコアに接触してます。




電源ケーブルが太くなることで、スペースや配線の取り回しが悪くなることが原因です。

正しい処理はこういう風にします。マイナスの配線の後ろへ隠すように取り回しします。
このあたりは配線チューン以前に、このタイプのエレキの作業では基本中の基本の部分です。






こちらは他のショップのエレキ。
マイナスのブラシケーブル自体がアーマーチュアコアに接触、内部の銅線が見えてる状態です。



変速信号線も標準状態へ戻します。
細い信号ライン3本がバラバラにしないとケーブルドラム穴を通らなかったのですが、本来の外皮でまとめた状態でヘッド部側へ抜きます。
この状態であればドラムの角で細い信号線がすれたり折れたりも被害が少なくすみます。





これが正しい姿!と思うんですけどね。




まあこの手のチューンは気持ちが上がる、なんとなくイイ物を使ってるっていう程度の効果なものだと思います。
自動車の燃費向上グッズなどと同じ、オカルトチューンですね。

当店を含めて、普段からエレキを触りまくってるショップほど、この手のオカルトチューンには手を出さないですね。

SEモジュールの放熱面には

2016.08.06 (Sat)
■お盆休みのお知らせ■

8月11日木曜日から15日月曜日まで、お盆休みを頂きます。
この間当店ウェブサイトからのメール問い合わせ、当店オンラインショップのご利用は通常通り頂けますが、メール返信、お買上げ品の発送業務などは16日火曜日以降の対応となりますので、ご了承ください。


曲がったシャフトの交換のついでに、一通りのオーバーホールを、とご依頼のガイドさんのTR109。

当店のオーバーホール作業は見せかけだけのオーバーホール作業ではありません。
日々の酷使で劣化する、SEモジュールの放熱面に塗布されてます、シリコングリスも洗って新しい物へ塗布し直します。





これは驚きました…
放熱面にシリコングリスが塗られてない。

コムキャップへ放熱面を密着させ、コムキャップ外側へ熱を逃がすことを促進するためのシリコングリス。
コムキャップと放熱面の間に隙間が空き、熱を逃がす効率が悪くなり、結果としてSEモジュールが壊れやすくなる状態に。





シリコングリスは最小限で、そして指の腹で塗り広げるのがSEモジュールを長持ちさせるための正しい塗り方。

シリコングリスはモーターガイドの純正アクセサリーでも出てますし、なければPCショップでも販売されてます。
見えないところですが、非常に大事なところですよ、ここ。

今日の作業 ミンコタ RT/STサーボモーターハウジングOH

2016.07.30 (Sat)
本日はミンコタi-Pilotの修理です。
i-Pilotでも、高級モデルのRT/ST。

当店でも在庫販売してますRT/SPとは違い、あらゆる部分が強化されており、24Vクラス以上、または取り付けする艇が大型の場合はこちらの方をオススメしてます。

今回はステアリングサーボモーターと連動し、シャフトを転回されるカラーが破損したために交換修理です。




カラーはステアリングサーボモーターハウジングのトップにありますので、サーボモーターハウジングの分解から。

サーボモーターハウジングを分解するには、ここまで作業しなければなりません。





案の定。。
サーボモーターハウジング内は若干浸水。
ついでにギア類は洗浄、乳化したグリスは洗い流して新しいグリスでリフレッシュです。



ここまで作業して、やっとこさ問題のカラーを交換できます。
部品代は知れてますが、工賃が高く付くパターンの典型的な作業ですね。

ミンコタのソルト用モデルの修理もお任せ下さいね。

X3/X5シリーズ シャフトカット 専用治具で確実な作業を!

2016.07.22 (Fri)
モーターガイドフットコンのニューモデルX3/X5シリーズ。
樹脂シャフトとなり、シャフトとそれに付随するパーツの取り付け方法も従来品と変わり、自由な長さに「シャフトを切断加工」することができるようになりました。

ヘッド側のシャフト終端はこのようになってます。




ピニオンを兼ねてる樹脂製のカラーはシャフトをクランプして二本のボルトで固定されてます。






シャフトを切断加工すると、この二本のボルトが引っかかる溝がなくなりますので、新たに作り直してあげなければなりません。

当店では、確実な作業と純正時以上の精度を求めて、この溝を掘るためだけの治具を作り、シャフトカット加工の作業にあたってます。





申し訳ありませんが、マネっこされるので正体はモザイクの向こう側で…。


この治具を使えばこの通り、キレイに同じボルト溝が再生できます。




作業して、組んでしまえば見えない部分ですが、重たいモーター部を支えてる、非常に重要な部分です。
X3/X5シリーズはシャフトカットがカンタン、など言われてますが、これをご覧になってどう思われますか?
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